手の外科で代表的な疾患に、手根管症候群と呼ばれる病気があります。
手首にある「手根管(しゅこんかん)」という神経のトンネルがあり、この場所で 正中神経という神経が圧迫をうける病気です。 この病気の特徴としては、「夜間や明け方にしびれが悪化する」というものがあります。 先月いらした高齢の女性は、もう5年も前から夜中に手がしびれて寝付けないため、 毎晩手袋をして寝ていらっしゃったそうです。御本人いわく年だからあきらめていたそうです。 たまたま別の場所の怪我をされて整形外科に通院され、掲示してあった手根管症候群の パンフレットを目にして、御自身で「私この病気かもしれない」と思われたそうです。 私が診察させて頂き、確かに手根管症候群でした。片手ずつの内視鏡下手術を行い、数年続いていた夜間のしびれは数日のうちに消失し、大変喜ばれておりました。 この患者さんのように夜間や明け方に増悪するしびれがある場合、手根管症候群の可能性があります。是非お近くの手外科専門医を受診してみてはいかがでしょうか。
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Author若杉琢磨 Archives
January 2024
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